赤ちゃんは寝るのが仕事

新生児期の睡眠は脳の神経回路の増加を促します。

胎児期、乳幼児期ではレム睡眠は【動睡眠】ノンレム睡眠は【静睡眠】といいます。

大人の睡眠と新生児期の睡眠の性質は大きく異なっていることをご存知ですか?

人間の睡眠には身体はぐったりしているのに脳は活発に動いている浅い眠りの状態の【レム睡眠】と、深い眠りで脳も身体も休んでいる状態の【ノンレム睡眠】があります。

大人の睡眠はその大半がノンレム睡眠で、全体の睡眠時間におけるレム睡眠の割合は20%~25%(約2割程度)と言われています。
これに対し、新生児の場合、睡眠時間の約半分はレム睡眠だということがわかっています。

脳

新生児期のレム睡眠は大きくわけて2つの役割を持っています。

ひとつは脳幹を活発に活動させる役割。
赤ちゃんはレム睡眠の時間を多くとることで、頭の中の神経回路を広く繋げ、脳を育てようと脳幹を活発に活動させているのです。
そして脳が発達するにつれて、使いすぎた脳を休ませるためにノンレム睡眠の時間が増えていき、2歳頃になるとレム睡眠の割合は大人同様約20%程度になります。

もうひとつは情報を仕分ける役割です。
レム睡眠は起きている間に見聞きした情報を整理し、必要なことは記憶、いらないものは消去するという役割も持っています。
赤ちゃんにとって、起きている間に経験したことは全て“新しい体験によって学習したこと”にあたり、記憶する必要があります。
ということは、赤ちゃんはレム睡眠の時間に学習し、記憶したことを復習しているということがいえます。

つまり赤ちゃんにとって睡眠は成長ホルモンの分泌を促すだけでなく、脳の発達に大きく影響しているのです。

それでは、神経回路が広く繋がるとどうなるのでしょうか?

脳の細胞は生まれた時とほぼ同じ!

脳の神経細胞

脳の神経回路は、広く繋がった分だけ学習能力が上がります。

私達の身体は60兆もの細胞が生滅を繰り返しながら形作られています。
これら全ての細胞には役割があり、その役割を果たすために細胞は自ら考え、変化する意思を持っていると言われています。

60兆の内、脳には800億もの【ニューロン】と呼ばれる神経細胞があり、それぞれに最大1万の“スパイン”と呼ばれる枝がついています。

私達が何かを学ぼうとすると、2つの神経細胞がスパインによって繋がり、回路が作られるそうです。
これはレム睡眠時におこります。
ここを電気信号である【シナプス】が走ることで、回路が強化されます。
この強化されたスパインの回路を持つことが学習であり、記憶するということ。
つまり神経回路が広く繋がるとそれだけ学習能力が上がるのです。

しかし、神経細胞の活発な動きは成長と共に止まってしまい、その後、新しい神経回路を作ることは非常に難しくなります。
これは老化した細胞がエネルギーを使いすぎて壊れてしまわないように細胞自身が考え出した行動なのだそうです。
ということは、学習することが難しくなるということなのです。
更に脳の細胞は他の細胞のように入れ替わらないので、生まれた時とほぼ変わらないということもわかっています。

だからこそ新生児期から十分な睡眠か必要なのです!

睡眠は生まれる前から!

睡眠

新生児期の睡眠時間は約半分がレム睡眠です。しかし胎児期になるとその割合はほぼ100%になります。
赤ちゃんはお腹の中でたっぷりと眠ることで
神経細胞を活発に働かせ、神経回路を広く繋げているのです。

健やかな赤ちゃんの発育と脳の発達にはお母さんの健康も必要不可欠なのです。

参考資料