骨盤のしくみ

からだを家に例えるなら、骨盤は土台です。

からだを家に例えるなら、骨盤は土台です。

骨盤は、お尻の真ん中にある仙骨とその先にある尾骨、大きな2枚の寛骨が組み合わさってできています。骨盤の上には首からお尻までひと続きの背骨、下には大腿骨があり、骨盤は体の中心にあります。

直立二足歩行をする人間の骨盤は、上半身の重みと足からの衝撃がすべてかかるため、骨盤がしっかりしていないと、全身の調子が悪くなります。全身の姿勢を支えている、からだの“要”となっているのが「骨盤」です。

骨の説明

腸骨(ちょうこつ) 骨盤の左右に1枚ずつ張り出している大きな骨。「腰骨(こしぼね)」とも呼ばれ、自身の手で簡単に触ることができる
恥骨(ちこつ) 骨盤の前側にある骨。おへその下をたどったアンダーヘアのあたりにある少し出っ張った骨
坐骨(ざこつ) 骨盤の一番底にある骨。イスに座ってお尻の下に手を入れるとゴリゴリと触れる部分
仙骨(せんこつ) 骨盤の中心にある逆三角形の骨
尾骨(びこつ) 仙骨の先についている骨
寛骨 腸骨・坐骨・恥骨が骨融合した骨
恥骨結合(ちこつけつごう) 左右の恥骨をつなげる部分
仙腸関節(せんちょうかんせつ) 仙骨と左右の腸骨をつなぐ関節
骨盤入口(こつばんにゅうこう) 左右の寛骨・仙骨・2つの仙腸関節・恥骨結合をつなぐ輪。産道のこと
じん帯 骨と骨を結びつけているゴムひも状の組織。骨盤の形を維持している

女性は浅くて広い洗面器型、男性は深く狭いバケツ型

女性の骨盤は、妊娠・出産に適した形になっており、
男性の骨盤とは少し違った形をしています。体のしくみってスゴイ!

女性と男性の骨盤の違い

▶ 現代女性の骨盤の変化について研究発表があります。

→鳴本 敬一郎先生,「女性骨盤は変化してきているのか
第28回日本助産学会学術集会 ランチョンセミナー「骨盤ケアで改善! PART14」(2014.3.23)

→鳴本 敬一郎先生,「骨盤の形態を決定する因子は? 学童期~思春期の身体活動との関連
第30回日本分娩研究会 スポンサードワークショップ「骨産道を診ていますか?」(2014.9.12)

妊娠からお産にかけての骨盤の変化

昔の人の生活
しっかりしたじん帯

赤ちゃんを出産するには、赤ちゃんがお母さんのせまい骨盤の中を通りやすくするために、骨盤のゆるみが必要です。
妊娠のごく初期から胎盤の元となる組織(絨毛(じゅうもう))から、じん帯をゆるませる「リラキシン」というホルモンが分泌され、出産にむけて骨盤が徐々に広くなります。妊娠直後から赤ちゃんを産む準備が始まっているんです。

一昔前までは、歩くことや、しゃがむ・立つの動作や、遊びの中で飛んだり跳ねたりと、じん帯や筋肉が丈夫で強くなる生活をしていました。そのため、簡単には骨盤がゆるまず「リラキシン」がじん帯をゆるめることは、安産のために大切なことでした。

しかし、現代の生活はそうではありません

現代の生活
細くて弱いじん帯
前かがみの姿勢

車の普及で歩くことの減少、生活様式の変化や外遊びも少なく、全身のじん帯や筋肉が驚くほど弱くなっています。

そこへ昔と同じように「リラキシン」が働くとどうなるでしょう?
骨盤を支えているじん帯や筋肉も弱くなっているために、妊娠すると骨盤がゆるみすぎてしまうのです。

骨盤の上に背骨は直立しているので、骨盤がゆるむと背骨が前に倒れそうになります。それを支えようと腰から肩の筋肉がバランスを取ろうと緊張します。そこに自らの体と、どんどん大きくなる赤ちゃんの重みがかかるため、前かがみの姿勢になって、まったく腰痛知らずだった人ですら、いきなりお尻が重だるくなったり、肩コリや背中や腰が激しく痛んだりすることがあるのです。

骨盤は内臓を守る役目もしています。

骨盤のちょうど真ん中に子宮、すぐ下に膀胱、後ろに直腸、
その上に胃があって、骨盤は内臓を守る役目もしています。
骨盤がゆるむと、骨盤の底が広がって、子宮をふくむ内臓が下がります。

するとお尻が大きくなったり、下腹ポッコリ、O脚、と見た目の問題だけではなく、
腸や膀胱が圧迫されて、便秘やひん尿、尿もれが起きやすくなります。

骨盤がゆるむと

妊娠すると赤ちゃんを守る役割もします。

妊娠中は赤ちゃんの入っている子宮も守ってくれています。
そのために、骨盤の中にふんわりとおさまっていることが大切です。
赤ちゃんのいる子宮が下がって圧迫されると、それが刺激になってお腹が張ったり、
血液の循環が悪くなって、妊娠高血圧症候群や冷えのトラブルも起こりやすくなります。

骨盤のゆるみは、お母さんのからだだけでなく、赤ちゃんにも関係するのです。

骨盤がゆるみすぎると

そこで骨盤ケアの登場です。

じん帯は、子供の頃から立ったり、しゃがんだり、
跳ねたりという動作(足からの衝撃)で強くなります。
そのため、今から短期間に強化することや妊娠中に強化することはできません。
また妊娠中はホルモンの働きでドンドン骨盤はゆるみ、お尻は大きくなっていきます。

妊娠初期でも中期でも、腰や恥骨が痛んだり、尿がもれやすくなったり、
下腹部(子宮)が痛くなったりかたくなったりしたら、
すぐに骨盤ケアをはじめることが大切です。

産後に、大尻・下腹ポッコリ・O脚・下半身太り、
妊娠前のジーンズが脚の付け根にひっかかってはけないなんて…。
予防策はただひとつ、妊娠中から骨盤をゆるませすぎないことです。

つらい体では、楽に赤ちゃんを育てることもできません。
きゅっと締まったキュートなお尻で、妊娠中も産後も子育ても楽々に!
支えるべきは骨盤です!

骨盤ケアの三原則