第49回日本母性衛生学会総会・学術集会
イブニングセミナー 骨盤ケアで改善!

妊娠・分娩・産褥・新生児のトラブル

目次

ご挨拶
国立病院機構長良医療センター産科医長、周産期センター長
川鰭市郎

演題1 骨盤ケアで改善! 妊娠・分娩・産褥・授乳・新生児期のトラブル
特定非営利活動法人母子整体研究会 代表理事 渡部 信子

演題2 妊娠・産褥に及ぼす骨盤弛緩の問題
医療法人財団 小畑会 浜田病院 産婦人科 (前:東京日立病院勤務)合阪 幸三

演題3 骨盤ケアで改善 切迫早産・早産
静岡市立清水病院 岡村 真里,吉田 順子

演題4 骨盤ケアで減少 分娩時出血
エンジェル助産院 齋藤 範子

ご 挨 拶

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国立病院機構長良医療センター産科医長、周産期センター長
川鰭市郎


近年の周産期医療の発展は目覚ましいものがあります。私の施設でも子宮内の胎児の治療を行うなど、日本の先進的な医療の一躍を担っているのが周産期医療の今の姿なのです。しかしながら、腰痛などのきわめて一般的な妊婦の訴えに対する対応は、高次医療機関といえども必ずしも十分とはいえませんね。

今回のイブニングセミナーは骨盤ケアという古くて新しい、いや新しくて古い、なんだかよく分からなくなってしまいますが、つまりは見逃されがちであったポイントを取り上げます。これは人間の骨格、身体の本来の姿を考え、骨盤に対する妊娠の影響を科学して妊婦の健康を守るという、医学がともすれば忘れがちなポイントを語り合うということではないかと考えます。今日は4人の講師の皆さんに医師、助産師それぞれの立場から発表していただきます。胎児治療や超未熟児治療などとはおもむきが異なりますが、母と子を守るためには欠かすことのできないものでしょう。

妊娠出産そして赤ちゃんを守るためには、医師と助産師、看護師や保健師などあらゆる職種の協力関係が必要です。医師の仕事、看護の仕事というような古くさいくくりかたではなく、産科医師が不足している今こそ本当の意味での協力が必要なのです。医師が足らないから助産師が代わりを、などという声も聞こえますが、これは助産師の皆さんに対して失礼きわまりない話です。肩書きの違いで分けるという考え方では、今の危機的な状態を乗り越えることは到底できません。医師だから、助産師だからという固定観念をかなぐり捨ててみませんか。

骨盤ケアという多くの医療従事者が見逃してきた問題を科学することで、本来の周産期診療のありかた、医師でもなければ助産師でも看護師でもない、母と子を守る医療者の姿を模索してみたいと思っています。限られた時間ではありますが、皆さんと楽しく、でも真剣に肩書きや職種という垣根を飛び越えて骨盤ケアについて考えることができれば本当に素晴らしいことだと思いませんか。