第49回日本母性衛生学会総会・学術集会
イブニングセミナー 骨盤ケアで改善!

妊娠・分娩・産褥・新生児のトラブル

目次

ご挨拶
国立病院機構長良医療センター産科医長、周産期センター長
川鰭市郎

演題1 骨盤ケアで改善! 妊娠・分娩・産褥・授乳・新生児期のトラブル
特定非営利活動法人母子整体研究会 代表理事 渡部 信子

演題2 妊娠・産褥に及ぼす骨盤弛緩の問題
医療法人財団 小畑会 浜田病院 産婦人科 (前:東京日立病院勤務)合阪 幸三

演題3 骨盤ケアで改善 切迫早産・早産
静岡市立清水病院 岡村 真里,吉田 順子

演題4 骨盤ケアで減少 分娩時出血
エンジェル助産院 齋藤 範子

演題2 妊娠・産褥に及ぼす骨盤弛緩の問題

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医療法人財団 小畑会 浜田病院 産婦人科
(前:東京日立病院勤務)
合阪 幸三

人類は大脳が発達し、二足歩行を開始したことから、出産に関しては大きなジレンマを抱えることとなった。

すなわち、直立歩行に伴う骨盤への体重の負荷に耐えるため、骨盤の骨の部分が発育し、 結果的に狭小化してしまった骨産道を発達した児頭が通過しなければならなくなった。
それに対応するため、妊娠時より各種ホルモンの影響で骨盤の関節は弛緩し出産に備えるが、症例によっては出産時の児頭通過に伴い、恥骨部の関節が開きすぎて分娩後に歩行障害を来すこともある。
診断は経腹超音波断層装置により、恥骨結合上端部の角度を計測することにより可能である。

妊娠週数と伴に恥骨結合上端部角は徐々に開き気味となるが、恥骨部痛を訴える症例、切迫早産例ではその角度が正常範囲以上を示すようになるので、診断のための客観的指標となる。

このような症例に対して骨盤支持ベルト(トコちゃんベルトTM)を着用させると、恥骨結合上端部角は正常化し、同時に恥骨部痛や切迫症状も劇的に改善する。
本セミナーでは、骨盤弛緩に伴う様々な症状およびそれらに対する骨盤支持ベルトの有用性について、演者が今までに経験した症例を中心に報告する。

学会発表

  • 2002年:日本新生児学会
    「妊産婦恥骨部痛の原因の解明とその治療 -超音波断層法を用いた客観的指標の導入-」
  • 2005年:アメリカ産婦人科学会
    ACOG 53rd Annual Clinical Meeting (San Francisco)
    Evaluation of the cause and treatment of pubic pain during pregnancy.
  • 2006年:日本産婦人科学会
    「切迫早産に対する骨盤支持ベルトの有用性の検討」
  • 2008 年:日本周産期・新生児医学会
    「産褥期の尿失禁に対する骨盤支持ベルトの効果」

雑誌

  • 産婦人科の実際 52: 1633-1637, 2003
    妊産婦恥骨部痛の原因の解明とその治療-超音波断層法を用いた客観的指標の導入-
  • 産婦人科治療 91: 71-74, 2005
    切迫早産時の超音波断層法 -とくに恥骨結合部-