第49回日本母性衛生学会総会・学術集会
イブニングセミナー 骨盤ケアで改善!

妊娠・分娩・産褥・新生児のトラブル

目次

ご挨拶
国立病院機構長良医療センター産科医長、周産期センター長
川鰭市郎

演題1 骨盤ケアで改善! 妊娠・分娩・産褥・授乳・新生児期のトラブル
特定非営利活動法人母子整体研究会 代表理事 渡部 信子

演題2 妊娠・産褥に及ぼす骨盤弛緩の問題
医療法人財団 小畑会 浜田病院 産婦人科 (前:東京日立病院勤務)合阪 幸三

演題3 骨盤ケアで改善 切迫早産・早産
静岡市立清水病院 岡村 真里,吉田 順子

演題4 骨盤ケアで減少 分娩時出血
エンジェル助産院 齋藤 範子

演題3 骨盤ケアで改善 切迫早産・早産

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静岡市立清水病院
岡村 真里
吉田 順子

骨盤ケアとの出会い、骨盤ケアに取り組んだ経緯

私達は3 年前初めて骨盤輪固定という言葉に出会いセミナーに参加。そこで渡部先生から学んだ事内容に感銘はしたものの今までの考え方との違いにすぐには信じられなかった。そこで骨盤輪固定に対し殆ど知識は無かったが、締めるだけで本当に効果があるのか確認すべく、切迫早産患者に対し骨盤輪固定が与える影響について研究を開始した。

骨盤ケアを始めてみた頃の状況

病棟で骨盤輪固定を開始した頃は、病棟研究ということも有りすんなり受け入れられ、掲載記事を読んだ医師の協力も得られた。また同時期に卒後3 年目研究者も同病棟で産後の腰痛に対し骨盤輪固定をする研究を行っていた。しかし、骨盤を締めることに抵抗を感じるスタッフや、技術習得に興味の無いスタッフもおり研究者以外が骨盤輪固定を実施する姿はあまり見られなかった。

研究を行なって驚いたのは子宮頸管長に大きな変化は無かったものの、子宮収縮抑制剤の使用量は見る見る減少していったことである。なにより効果があったのは不快症状の軽減であった。また、さらしで骨盤輪固定を開始した症例がみなトコちゃんベルト購入に至ったのもおもしろい現象であった。

この研究によりわかった事


病院内の現状と変化

現在病棟業務として骨盤輪固定を行っていないが、主治医が許可した方や、産後不快症状のある方対象に試行という形で骨盤輪固定法や操体法の指導、トコちゃんベルトの試着等を行い自己購入してもらっている。1 例には子宮下垂で産褥1 日目から子宮底が臍下4 横指だったが骨盤輪固定直後臍下2 横指となり外陰部の違和感が消失した例があった。また切迫早産入院後正期産したが、産後恥骨痛に悩まされトコちゃんベルトを使用し解消した例もある。この症例は骨盤輪固定による排尿違和感を訴え、装着方法の再指導で症状の改善が見られた。また双胎妊娠で切迫早産入院中の症例は点滴架につかまり歩行していたが、骨盤輪固定後歩行困難が軽減した例などもあった。

院内研究発表会後に、他病棟の看護スタッフからの反響が大きく妊婦や不妊症、腰痛等様々な症状の方からの問い合わせもあった。

研究開始から約2 年経過しているが、前回研究に賛同しベルトを使用した方々が次の出産に戻ってきてくれている事が私たちの励みになっている。

発表予告

11 月6 日(木)9:56~第6 会場 一般口演にて「骨盤輪固定が切迫早産患者に与える影響」の研究発表を行なう予定