第50回日本母性衛生学会総会・学術集会
ランチョンセミナー 骨盤ケアで改善! PART3

妊娠・分娩・産褥・新生児のトラブル
―早産・骨盤位・帝王切開を減らそう―

目次

コーディネーター・座長からのごあいさつ
NPO法人 母子整体研究会代表理事 渡部 信子

座長・演者経歴

演題1 骨盤施術と整体マザークラスで得た低値の帝王切開率
マミーサロン室長 助産師 是枝 貴子

演題2 両親学級に骨盤ケアを取り入れて ―骨盤位の推移―
はやかわクリニック 助産師長 目黒 美千子

演題3 当院における早産予防のケア ―早産できなくなった地域の中で―
広瀬産婦人科医院 助産師 鬼塚 恵子

コラム 早産できなくなった地域の中で母子の健康増進を目指して開業
マミーサポートみのり 室長 助産師 中園 妙子

石の上にも3年? 10年?

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助産師 渡部 信子

コーディネーター・座長からのごあいさつ
トコ・カイロプラクティック学院 学院長
NPO法人母子整体研究会 代表理事
助産師 渡部 信子


26年間働いた大学病院を退職し、京都で整体サロンを開業しセミナーを開き始めてからはや11年半、母子整体研究会がNPO法人の認証を得てから4年3カ月が過ぎた。新しい事業を始めて感じたことは、医療界という冷たい大きな石は3年ではとうてい温まらないということである。

「石の上にも10年」を肝に銘じながら、全国に草の根が広がるようにと、旅芸人のようにセミナーをして回った甲斐あって、私が提唱してきた「骨盤ケア」は10年過ぎた頃から加速度的に全国に浸透してきた。そして、昨年の11/5には母性衛生学会でイブニングセミナー、今年1月には母子整体研究会の第一回研究発表会、3/21には助産学会でスポンサードセミナー、9/26には日本母乳哺育学会学術集会シンポジウム、そして今日9/28は、ここでランチョンセミナーを開き、それぞれ抄録集を作成できるまでになった。

骨盤ケアを行うことにより、早産・骨盤位・帝王切開・分娩時出血を減らし、妊娠・分娩を安全なものとするのに役立つ。このことは徐々にエビデンスが構築され、確かなものとなりつつある。そうなれば、クライアントも助産師も医師も幸せになれる。そんな夢と現実とをつなぐ「かけ橋」になる発表をしてくれそうな三人に、今日の演者となっていただいた。三人とも数年前に私のセミナーを受けて、骨盤ケアに目覚め、学び、実践して来た人たちである。

全国各地で知り合った助産師から話を聞くと、第二次世界大戦前の産婆教育を受けた助産師の技術は、今も大いに役立つと思えるものがある。時々、咽から手が出るほどそれらを学びたいと思うことがある。しかし、文書として残っていなければ、後進者はそれらを知ることは困難である。助産診断・分娩介助術などを文書として残さなければ、助産師の立場を不動のものとすることはできないと思う。

クライアントと向き合って日常業務に励んでいる助産師の多くは、データを収集し、統計処理し、発表論文を書くことは苦手である。今日の三人も例外ではない。しかし「発表し文書にしなければ後世に残らない」との私の熱い思いに応えて頑張ってくれた。

骨盤位を直すのに膝胸(肘)位を指導し、子宮収縮が悪ければ輪状マッサージをし、「妊婦の腰痛は産めば治る」、「長年やってきたから」、「皆がやっている、そう言っているから」などといったエビデンスのない仕事の仕方は、もうやめようではありませんか。

全国の皆さん、日本の医療という冷たい石を、ともに温めましょう。貴女のお尻の下の石は、これからだと10年もかからずに、きっと3年で温まるはずです。今日のこのランチョンセミナーが、その発起点となることを願って、ごあいさつといたします。