第30回日本分娩研究会
スポンサードワークショップ

骨産道を診ていますか?

目次

骨産道を診ていますか?の企画にあたって
浜松医科大学医学部産婦人科 教授 金山 尚裕

座長のことば
帝京科学大学医療科学部看護学科 教授 齋藤 益子

座長経歴

演者経歴

演題1 骨盤が分娩の三要素に及ぼす影響
「これまで"常識"と思っていたのとは違う!」と感じることはありませんか?

トコ・カイロプラクティック学院 学院長 トコ助産院 院長 助産師 渡部 信子

演題2 骨盤の形態を決定する因子は? 学童期~思春期の身体活動との関連
浜松医科大学産婦人科家庭医療学講座 特任助教 鳴本 敬一郎

演題3 八戸市における“妊婦ロコモ”の実態と、私の取り組み
トコ・カイロプラクティック学院 ケア師 講師 助産師 上野 順子

演題4 先天性股関節脱臼の発生は胎勢と深い関係がある
特定医療法人社団昭愛会 水野記念病院 病院長 小児整形外科 鈴木 茂夫

骨産道を診ていますか?の企画にあたって

LINEで送る

浜松医科大学産婦人科教授
金山尚裕


お産がうまく進行するための必須条件は産道、娩出力、胎児であることはよく知られています。最近骨産道をあまり診ていない医療者が増えていることが心配です。昔は「ニイサントフロニイク」は産科医、助産師なら誰でも知っていました。「ニイサントフロニイク」は棘間径(23cm)、稜間径(26cm)、外結合(19cm)の正常値を示したものです。最近、狭骨盤もなく、身長も十分あるのに回旋異常、進入異常になって遷延分娩、分娩停止に陥ってしまう症例が増えています。このような症例では類人猿型の骨盤が多いことが指摘されています。人間は生まれた時は誰でも類人猿型の骨盤をしていますが、その後変化し、女性は思春期の終わる頃に女性型骨盤となります。最近の女性では新生児時期から成人期になる過程で骨盤が変化しない方が増加しているのかもしれません。骨盤は産道だけでなく、娩出力、胎児にとっても重要です。骨盤に歪みがあると妊娠時腰痛、子宮収縮が発生しやすくなりますし、産褥期の子宮復古にも悪影響します。胎勢は骨盤形態にも関係しますが、胎勢が出生後の先天股関節脱臼と関連するという報告もあります。骨盤は妊娠、分娩、産褥の要とも言えます。骨盤をしっかり診ることはお産を扱う医療者にとって極めて重要なことです。本ワークショップにより骨盤を診る重要性を再認識していただければ幸いです。