トコちゃんベルトで骨盤ケア

女性の腰痛は骨盤由来

1993年、トコちゃんベルト考案者で助産師・整体師の 渡部信子 氏(以下、渡部氏)は、京都大学医学部附属病院産科分娩部・未熟児センター婦長として勤務。入院患者の妊婦や褥婦の多くが腰痛を訴え、どのようなケアを行えばよいか模索をしていた。自身も産後の腰痛で苦しみ、整形外科からは“異常なし”の診断を受けながらも症状は一向に改善しないため、足を引きずりながらの勤務で他人事とは思えず悶々としていたからだ。

ある日、「腰痛の原因は骨盤にあり」という説明会の案内が目に入り、半信半疑ながらも出席した。そこで語られた「女性の腰痛の重症者は、恥骨結合が一直線になっていなくて段差ができている。女性は出産時に恥骨が開くが、ちゃんと一直線に閉じるまで、産婦人科の医師も助産婦も見ていない」という話に大きな衝撃を受けた。また、そのときに受けた施術で長年の腰痛も改善した。

それを機に、渡部氏は整体・カイロプラクティック・操体法などの理論や技術の習得に励んだ。また、これらの理論や技術を腰痛を訴える妊婦や褥婦のケアに取り入れた。